バルディスタ要塞
クエスト610「バルディスタへの関所」
- 「ゲルヘナ幻野」の「バルディア山岳地帯関所(C-4)」に行く
・ゲルヘナ幻野のD-4を通り、橋(C-4)を渡って向かう - 「アマガス(C-4)」と話して、クエストを受ける
- 「アビスゲート(C-4)」を調べて、「バルディア山岳地帯関所」を登録する
- 「いっかくウサギ・強」を何度も倒して、「幻獣のツノ」を手に入れる
・いっかくウサギ・強は「ゲルヘナ幻野(D-5)」にいます
・アビスジュエルで「ゲルヘナ周辺→ゲルヘナ幻野・岩穴の廃屋」から移動 - 「バルディア山岳地帯関所」に戻り、「アマガス(C-4)」と話すと、クエストクリア
・アビスジュエルで「ゲルヘナ周辺→バルディア山岳地帯関所」から移動
バルディア山岳地帯
- 「バルディア山岳地帯関所」を通過する
- 「バルディア山岳地帯」の「バルディスタ要塞(B-5)」へ行くと、イベント発生
バルディスタ要塞
- 「アビスゲート(G-4)」を調べて、「バルディスタ要塞・入口」を登録する
- 「バルディスタ要塞」に入ると、イベント発生
- 「アビスゲート(B-5)」を調べて、「バルディスタ要塞・城前」を登録する
- 「バルディスタ城」に入ろうとすると、イベント発生
- 「ガレーの工房(C-7)」に行くと、イベント発生
- 要塞を出て、「バルディア山岳地帯」の「ブラニック採石場(F-6)」に向かう
ブラニック採石場
- 「アビスゲート(F-6)」を調べて、「バルディア山岳地帯・採石場前」を登録する
- 「ブラニック採石場(F-6)」に入る
- 「ガレキ(G-3)」を調べて、片付ける
・入り口との移動にトロッコが仕えるようになる - 「採石場・最深部(G-1)」に行くと、イベント発生
- 「キラーホイール」とボス戦
- 勝つと、イベント発生
- 「バルディスタ要塞」へ戻ると、イベント発生
・アビスジュエルで「バルディスタ要塞→バルディスタ要塞・入口」から移動
バルディスタ城
- 「バルディスタ城(B-5)」に入る
- 「エレベーター(C-4)」に乗る
- 「玉座の間」に入ると、イベント発生
- 「バルディア山岳地帯」の「月明かりの谷(D-3)」に行く
・アビスジュエルで「バルディスタ要塞→月明かりの谷前」から移動
月明かりの家
- 「月明かりの家(E-2)」に入り、「グレシア院長(E-5)」と話すと、イベント発生
- 2階にいる「デメトリ(F-6)」と話す
- 「月明かりの家」を出るとイベント発生
- 「バルディア山岳地帯」の「ターボル渓谷(E-2)」に行く
・アビスジュエルで「バルディスタ要塞→ターボル渓谷」から移動
ターボル渓谷
- 「バッチュ(D-7)」と話す
- 「ばくだん岩・強」を倒して、「ボムボムの玉」を手に入れる
・ばくだん岩・強は周辺にいます - 「岩(D-7)」を調べて、「ボムボムの玉」を投げる
- 「空気穴(D-7)」から飛ぶ
- 「空気穴(D-6)」から飛ぶ
- 「岩(E-7)」を壊して、「空気穴」から飛ぶ
- 「岩(C-5)」を壊して、「空気穴」から飛ぶ
- 花畑の「キラキラ(B-2)」を拾う
- 「月明かりの谷(D-3)」に戻り、「月明かりの家」に入ると、イベント発生
・アビスジュエルで「バルディスタ要塞→月明かりの谷前」から移動 - 「バルディスタ要塞」へ戻り、「バルディスタ城(B-5)」に行く
・アビスジュエルで「バルディスタ要塞→バルディスタ要塞・城前」から移動 - 「玉座の間」に行くと、イベント発生
- 「月明かりの谷(D-3)」に行くと、イベント発生
- ボス戦
- 勝つと、イベント発生
・経験値300000Pを手に入れる
・40000ゴールドを手に入れる
砂の都ファラザードへ
Ver5.0追加クエスト等
- Ver5.0「いばらの巫女と滅びの神」
- クエスト593「スイーツに染められて」 (幸運を呼ぶサロン・髪色10色追加)
- クエスト594「欲望という名の便せん」 (ご当地便せん)
- クエスト595「突撃!隣のオシャレさん」(リリィアンヌバッグ入手)
- クエスト596「亡き王に手向ける花」
- クエスト597「ハングリーな魔物たち」
- クエスト598「良薬はキケンな香り」
- クエスト599「か弱きスライムたち」
- クエスト600「華のウルフ道極めるっす!」
- クエスト601「砂糖に甘~い新商品」
- クエスト602「とても刺激的な解放」 (職人レベル65→70解放)
- クエスト603「黄昏のデスマスター」 (デスマスター転職クエスト)
- クエスト604「けがされた扉」 (死霊探偵デスマスター)
- クエスト605「地縛霊は泣き虫?」 (死霊探偵デスマスター)
- クエスト606「お願いベントラーコイン!」(死霊探偵デスマスター)
- クエスト607「黄昏より君を連れて」 (死霊探偵デスマスター)
- クエスト608「天に昇る魂に君は誓う」 (死霊探偵デスマスター)
- クエスト609「ゼグレスへの関所」
- クエスト610「バルディスタへの関所」
- クエスト611「ファラザードへの関所」
- クエスト612「バザールを救え!」
- クエスト613「世界への架け橋」(釣りレベル40→45解放)
- 新装備「はじまりの紋章」(ヴェリナード城下町のアクセサリー屋で入手)
- 新武器「鎌」一覧
- 極地への道標(スキルブック等の入手)
- 仲間モンスターの転生回数の開放(10→11)
- 新転生モンスター「キョンシーゴースト」(ゴーストの転生)
本棚
- 『魔界スポーツ別冊 デスレース編』という本だ。
魔界で開かれた レース大会についての特集が
組まれているらしい。
走りに 絶対の自信を持つ魔物たちが
魔界全土を駆け抜けていく ワイルドでタフな
魔界1周デスレースが 開催された。
今回も ヘルジュラシック デザートランナー
ダッシュランの3強が トップ集団を形成する中
おどろきの好走を見せたのが おおくちばしだ。
ブレス攻撃をジャンプで 華麗に かわしつつ
トップ3を追い抜くも ゴール目前に 背後からの
ダッシュランのかちあげで 無念のコースアウト。
レース後に おおくちばしは 語った。
『レースの勝敗なんて どうでもいいさ。
あのとき 俺は 風になれたんだ。』
(バルディスタ要塞 民家 C-2) - 『バルディスタ戦記 上巻』という本だ。
かつて この地には 無数の勢力が入り乱れ
いつ果てるともない争いが 続いていた。
ある勢力に加われば 別の勢力に滅ぼされ
その別の勢力に 加われば
また 別の勢力に せん滅される……。
終わりなき 殺りくの世界に
多くの者達は 疲弊し 希望を失っていた。
だが そんな 混沌の時代の中で
どこからともなく こんな噂が
ささやかれるようになったのだ。
各地で 圧政を敷いている 暴君どもを
次々と 倒してまわっている
とてつもなく 強い魔族がいる……と。
(バルディスタ要塞 民家 E-2)
- 『バルディスタ戦記 下巻』という本だ。
魔界西域で 暴れまわっていた
強者たちを 次々と 打ち倒し
混沌の時代に 終止符を打った覇者……。
ある時は 血風を呼ぶ戦鬼
またある時は 死を運ぶ氷の魔女と 恐れられた
その者こそ 若き日の ヴァレリア様であった。
倒された 暴君たちの配下は
ことごとく ヴァレリア様の軍門にくだり
その勢力は 日々 拡大していった。
そして 軍勢が 魔界西域で 最大規模となった頃
ヴァレリア様は魔王となって この地に
いかなる者にも落とせない 強固な要塞を築いた。
それこそが 我らが バルディスタ要塞……。
強さこそ 絶対の基準とし この魔界に
鉄の秩序をもたらさんとする 国家である。
(バルディスタ要塞 民家2階 C-2)
- 『本当に強い者』というタイトルの童話だ。
昔々あるところに
ズッキーニャと リリパットがいました。
ひょんなことから ふたりは ケンカをしました。
ズッキーニャは 言いました。
「ボクのヤリで おまえの矢よりも はやく
おまえを つらぬいてやる」
リリパットは 言いました。
「オレさまの矢で オマエのヤリの届かない
遠くから オマエを 射ぬいてやる」
ケンカのすえ ふたりは
決闘をすることにしました。
荒野で ふたりは ニラみあいます。
「いざ!」
それぞれの武器を構え ふたりが叫んだ
その時……
「うるさいぞ!」
突然 大きな足が 降ってきて
ふたりを ぺしゃんこに してしまいました。
大きな足の 持ち主は ギガンテスでした。
その強さに感動した ふたりは ギガンテスの
家来として 幸せに暮らしましたとさ。
(バルディスタ要塞 民家 D-1)
- 『亡国の記憶 ~ジャムール王国~』という本がある。
150年ほど前に バルディスタ軍の侵攻を受け
滅ぼされた 魔界の西域に 存在した王国。
黄金王 ゴル・ジャムールの統治時代
ジャムール王国には 黄金でできた城や
建物が立ち並び 魔界の黄金卿と呼ばれていた。
所有する金鉱から 大量の黄金を掘り起こし
湯水のごとく 消費していたが
ゴル・ジャムールの代で すべて枯渇してしまう。
新たな資源獲得のため 近隣のバルディスタに
侵攻するも 大敗。国土と所有していた黄金を
すべて 奪われる結果となった。
ジャムール王国が 存在した痕跡は
現在は チリひとつ残っていない。
生き残りとされる王子の行方も 不明である。
(バルディスタ要塞 民家2階 D-1)
- 『魔瘴石の取り扱いについて』と
書かれた本だ。
魔瘴石に 直接 触れると
多くの場合 触れた者に
なんらかの危害が及ぶと 報告されている。
ゆえに 魔瘴石の採掘や加工をおこなう者は
細心の注意をはらって 作業にあたってほしい。
魔瘴石を使った砲弾は 敵軍に
甚大な被害を与えられるが そのぶん
我々の 取り扱いにも 注意が必要なのだ。
(バルディスタ要塞 工房 D-8)
- 『魔瘴弾開発日誌』と書かれた 日誌のようだ。
魔瘴石を 砲弾に利用することで
爆風による 衝撃の他に
魔瘴による被害を 与えることが可能だ。
この 魔瘴弾の威力は 他に類を見ない。
これで 魔界における バルディスタの覇権は
ゆるぎないものと なるだろう。
……ところで ゼクレス魔導国にも
かつて デルクロアという 優秀な学者がいたが
アストルティアへ 亡命してしまったらしい。
そいつを飼っていたという 貴族とやらも
身内同士の 権力闘争に 負けて
現在は 肩身の狭い思いをしているのだとか。
なんとも ゼクレスらしい話だ!
亡命学者も それを見越して 逃げたのだろうが
我が国へ来れば 歓迎したものを!
(バルディスタ要塞 民家2階 E-2)
- 古びた 誰かの 日記のようだ。
近ごろ 誰もいなくなった訓練場に
幽霊が出るという 噂が立っていたので
夜回りの時に 確認してみた。
なんのことはない。その正体は
夜中になっても 自主的に訓練をしている
いかにも 真面目そうな 若き兵士だった。
私は その青年のカオに 見覚えがあった。
昔 国境付近の村で
魔王様に 拾われてきた子供……。
私は 青年兵士に 声をかけ
どうして こんな夜中まで 根を詰めて
訓練しているのかと たずねた。
すると 青年は 彼が子供だった頃
魔王様が 彼をかばったために 敵の攻撃を受け
背中にキズを負ったのだと 語った。
その経験から 彼は自分の弱さを恥じ 二度と
魔王様が傷つかぬよう 強くなると誓った。
その誓いのために 訓練に励んでいるのだそうだ。
(バルディスタ要塞 民家 E-3)
- 誰かの残した 手記のようだ。
魔界では見ることのない オーグリード大陸で
使われている文字で 記されている。
ゼグレス魔導国を経て バルディスタという
要塞のような都市に たどり着きました。
僕は まだ 生きています。
もともと 魔族っぽい見た目だったのか
身体に泥とか塗って 服を怖そうなものにすれば
アストルティアの者と バレませんでした。
でも ひどい目には 何度も あいました。
ゼクレスでは 出自もわからぬ馬のホネと呼ばれ
さんざん バカにされました。
バルディスタでは 弱虫と ののしられて
ボコボコのメコメコに 殴られました。
心の中と 身体のあちこちが まだ痛いです。
やっぱり 僕なんかが この魔界で
生き抜くことは むずかしいかも しれません。
でも もうすこし がんばってみたいと思います。
これを読むかもしれない アストルティアの誰か。
あなたも 決して あきらめないでほしいです。
(バルディスタ要塞 宿屋 F-4)
クエストメモ(ネタバレ)
- ユシュカ:ここはバルディスタ要塞。お前に瀕死のキズを負わせたというあの魔王ヴァレリアが統治している国だ。すでにヴァレリアの強さはその身体で味わったと思うがあいつは戦場での指揮や判断力にも長けていてな……。どんな不利な戦も勝ち戦にしてしまう その圧倒的な強さから敵軍の兵士達からは死を運ぶ氷の魔女と怖れられているのさ。ひと筋縄ではいかないだろうがなんとかして会談を取りつけるぞ。それじゃさっそく城へ向かおう……
- おーい お前らーッ! ヴァレリア様のご帰還だぞォーッ!!
- ユシュカ:どうやらウワサどおり教育が行き届いているようだな……。よし。こいつは絶好のチャンスだ。ちょっと話しかけてみようぜ。
- ダル・ジャムール:覚悟しろッ! バルディスタの魔女めッ!
- ヴァレリア様ッ!
- ダル・ジャムール:ジャムール王国を覚えているかッ!
- ヴァレリア:…………いや 知らんな。
- ダル・ジャムール:私はキサマの率いる軍に一夜で滅ぼされたジャムール王国の王子 ダル・ジャムールだッ! 祖国の名誉にかけてキサマを殺すッ!!
- ヴァレリア:……うつけめ。彼我の力量すら推し量れぬから貴様の国は滅んだのだ。
- ユシュカ:とても気軽に話しかけられる雰囲気じゃなくなっちまったな……。あいつらはどうやら城へ向かったようだ。俺たちも向かうぞ。
- バルゲル:ここはバルディスタ要塞。魔王ヴァレリア様が治める堅牢かつ強大な要塞都市である! ヴァレリア様は城に戻られた。これ以上不届き者を近づかせぬよう我らも気を引きしめねばならん! 貴様らも城のほうには近づくんじゃないぞ。怪しいそぶりを見せたら即刻牢屋へぶち込むからな!!
- なんだ貴様らはッ! この先の王城へは立ち入り禁止だ。
- ユシュカ:私はファラザード国の魔王の使者だ。魔王ヴァレリア陛下への謁見を望んでいる。ここを通してはくれないだろうか。
- ほう 他国の使者か……。
- ならん! 先ほど通達があっただろう。魔王様への襲撃があったばかりだから許可無き者はいかなる者も通すなと。
- ユシュカ:一国の王の使者であってもか? それはいささか無礼であろう。
- ……この国ではどのような身分の者であってもいっさい例外は認めない。あきらめて帰るがよい!
- ユシュカ:ったく……。融通のきかない国だ。これは先が思いやられる。門番の兵士は入城の許可のない者は通せないと言っていたよな……。つまり許可を取れば入れるってことか。よし。バルディスタの城下町で入城の許可を取るための情報を探ってみるぞ。
- シェール:バルディスタの魔王 ヴァレリア様にはベルトロ様とヤイル様というおふたりの側近が仕えておられるわ。おふたりとも実力は充分なんだけどベルトロ様は国の重鎮として立ち振る舞いにもっと気を使っていただきたいものねえ……。
- モルゲス:第一次アストルティア侵攻はヴァレリア様の指揮のもと順調に進んでいたのだが……。向こうでの戦闘のどさくさに何者かが兵站に火を放ったらしくてな。戦況は有利だったのに撤退せざるを得なかったのだ。犯人はまだ見つかってねえがばれたらただの処刑じゃあ済まされねえだろうぜ……ブルブル。
- オウトウ:キサマもあきらめの悪い奴だな! いくら頼んでも許可のない者を通すわけにはいかん!! おとなしく東の酒場にでも行って適当に遊んだら国へ帰るんだな!
- ラディウス:ん? バルディスタ城に入りたいって? おいおい……。この国はお前らみてえな得体の知れない奴らをほいほい城に入れるような国じゃねえよ。ベルトロ様やヤイル様に取り入れば少しくらい可能性はあるかもしれんが ま 無理だ。いさぎよくあきらめるんだな。
- ポーラ:さきのアストルティアでの戦闘ではヴァレリア様が向こうの勇者とやらをけちらしたそうじゃないか。このぶんならアストルティア征服なんて余裕でできちゃいそうだね! さっさと攻め入ってしまえばいいのに!
- パッタ:とうちゃんの作る 血のちょーづめは まかいいち うまいんだぜ!
- ガンバン:亡国っていやあ ここよりもっと来たにゴーラなんて国もあったなあ。魔幻都市なんて大層な名前をつけていたが魔瘴の波にのみ込まれてあっさり滅んじまったよ。
- ジャンビ:なんでもゼクレス魔導国っていう国じゃ誰の血縁だとか どこの生まれだとかでエラく待遇が違うんだってサ。生まれなんてそいつの実力には関係無いのにバカみたい。ここバルディスタじゃそんなクソみたいな思いをすることはないよ!
- ショーデル:なんでも魔王様を襲撃したのはずいぶん前に滅ぼされたジャムール王国の元王子だったんだってな。せっかく生き延びたのに自分から死ににいくなんて馬鹿だよな。命あっての物種だろ。
- ジッテ:南東にある ブラニック採石場でとれる魔瘴石は 町の工房で加工されて砲弾の材料になるのさ。魔瘴石は直接さわると危ねえから採掘現場では採掘用の機会人形も遣ったりするらしいぜ。
- ブレイ:以前この国にはギャノン兄弟っていう手がつけられないほどの荒くれ者の兄弟がいたんだがよ……。そこの溶鉱炉を使って拷問を楽しむようなマジでイカれた連中でさ。気に障ると溶鉄を飲ませたりしてたんだぜ。最終的には魔王様の怒りを買ってアタマを溶鉱炉に突っ込まれそうになったが命からがら逃げだしたそうだ。
- ヤイル:そんな……話が違うじゃないですか!
- ガレー:いや ウチももちろん売りたいんですよ。だけど材料の魔瘴石が採れる採石場が盗賊団に占拠されていて……。
- ヤイル:先ほどその話は聞きました。どうしてもっと早く報告してくれなかったんですか!
- ガレー:石の納品が遅れてたんでウチも傭兵たちを向かわせたんですよ。でもそいつらが全員戻ってこなくて確認が遅れたんでさぁ。
- ヤイル:傭兵たちは返り討ちにあったということか……アストルティアへの再侵攻を急がねばならないこの時期にいまいましい……! くッ……! このままではヴァレリア様を失望させてしまうではないか! こうなったら私が直接ブラニック採石場に……。
- ガレー:いやいや あの盗賊団 めっぽう強いんですぜ。ウデの立つ傭兵どもが全員やられちまったんですから!
- ユシュカ:何か困っているようだな。よかったら手を貸そうか。
- ヤイル:あなたは……? 何用ですか?
- ユシュカ:そんな所へひとりで行くのは危険だろう。魔王の側近であるあんたにもしものことがあったら大ごとだ。自慢じゃないが俺たちはウデが立つ。きっとあんたのチカラになれると思うぞ。
- ヤイル:……私がヴァレリア様の側近と知った上で声をかけてきたということは何か目論みがあるのでしょう。あなたがたのチカラを借りたとしていったい私にどんな見返りを求めるつもりなんですか?
- ユシュカ:はは。話が早くて助かるな。そう警戒しなくていい。俺は砂の都ファラザードの使者でバルディスタの魔王との謁見を望んでいる。だが先の魔王への襲撃事件で城は厳戒態勢。俺たちのような一見客は問答無用で追い返されてしまう状況だ。そこで魔王の側近であるあんたから城へ入る許可をもらえるならこれほど心強いことはない。
- ヤイル:……やはりウラがありましたか。しかし確かにあなたがたはそこいらの傭兵よりウデが立ちそうだ。……いいでしょう。ブラニック採石場にいる盗賊を倒すためチカラを貸してください。その代わり盗賊を倒した後はあなたがたがバルディスタ城に入れるよう私のほうで手配しましょう。
- ユシュカ:これで取り引き成立だな。さっそく盗賊とやらを倒しにブラニック採石場に向かおうぜ。
- ヤイル:もし仮に盗賊を倒せたとしても我が国の魔王 ヴァレリア様の御前では決して無礼のないようにしてくださいよ!
- ユシュカ:それはむろん先刻ご承知だ。氷の魔女様を怒らせるのはファラザード王の意にも反するしな。
- ヤイル:おお……。ファラザードの王にさえ怖れられているとはさすが我が主 ヴァレリア様! 砂の都の使者達よ! ともに盗賊どもを倒しましょう! バルディスタと魔王ヴァレリア様のために!! ……それでは私は先に南東にあるブラニック採石場に向かうのでそこで合流しましょう。
- ヤイル:盗賊が占拠しているっていうのはこの奥なのか……? 気をつけろ! 狙われているぞッ!
- ヒヒ! あのクソッタレな傭兵どもの次はずいぶんカワイコちゃん達が来たじゃねえか!
- おいおい! ジャン。アイツぁ 女魔王の側近だぜ。小汚くないほうの……。
- ヤイル:お前たちがこの採石場を占拠している盗賊どもだな! 本来バルディスタへの反逆行為は極刑が科せられるが……罪を認め投降すれば今回だけは罪を減じてやるッ。さあ大人しく降伏しろ!!
- ケッ! あの女魔王が飼ってる犬にしちゃずいぶん甘ッタレだな。極刑だってんならお前ら全員ここでヤッちまうだけさ!
- ジャン:しかし あの女魔王もおカタいフリしてこんなカワイコちゃんはべらしてんだからまったくイイご身分だよなあ!
- グフフ! ああ見えてけっこう俗物なんだな! どうやってあの女魔王に取り入ったのか俺達にも教えてくれよう子犬ちゃん!
- ヤイル:私を愚弄するのは別に構わない……。だが我が主ヴァレリア様を愚弄するなら貴様ら全員生かしてはおかんぞッ!
- 生かして帰さないのはこっちのセリフだッ! いけッ キラーホイール! こいつら全員ぶっ殺しちまえッ!!
- ヤイル:くっ……! この盗賊どもは私がなんとかします! あなた達はそのマシンの相手をお願いします!
- ひっ ひいい~~~!! すみませんでした! すみませんでしたァ!
- ジャン:こ…これからは俺達 全身全霊で死ぬまでバルディスタのためにはたらきます! だから命だけはお助けを~!!
- ヤイル:……あの方を侮辱したことは万死に値する。
- ひええ……! 偉大なるヴァレリア様に不敬をはたらいたことを心から悔い改めます! ですからど…どうかお許しを~!! ま…魔王ヴァレリア様 バンザイッ! バルディスタに栄光あれ~ッ!!
- ヤイル:まったく調子のいい奴らめ……。だがこやつらほどのチカラがあれば一兵卒としては役に立ちそうだな。仕方ない。今後は心を入れ替えてバルディスタのために尽くすというのなら私から魔王様に……
- ヴァレリア:その必要はない。
- ヤイル:ヴァレリア様!
- ヴァレリア:盗賊どもがこの採石場を占拠していると聞いてやってきたがどうやらこの者達のようだな。
- ヤイル:はっ! ですがその件はすでに解決しておりこの者たちはこれからは心を入れ替え最下級の一兵卒として……
- ユシュカ:……コイツらに抵抗の意思なんてもう無かっただろう。殺すことはなかったんじゃないか?
- ヴァレリア:この盗賊どもは以前城へ向かう荷馬車を襲い私の部下を殺した……。キサマらのおかげで思っていたより楽に片づいた。礼を言うぞ。私は先に城へ戻る。ヤイル。魔瘴弾は3日以内に手配しろ。それ以上は待たん。
- ヤイル:はい。ヴァレリア様…………。
- ユシュカ:とにかく頼みごとは片付けたんだから約束は果たしてもらおう。バルディスタへ戻るぞ。
- ヤイル:……おふたりともご助力感謝します。あなたたちのおかげで魔瘴石の確保はなんとか間に合いそうです。約束どおりバルディスタ城に入れるよう手配しておきましょう。ヴァレリア様にも謁見の話をお伝えしておきます。
- ユシュカ:よろしく頼む。あんたも苦労が多そうだが負けるなよ。
- ヤイル:いえ……。私は昔 敵兵に殺されかけたところをヴァレリア様に救っていただいた身……。今はその恩返しができてとても幸せです。
- ユシュカ:そうか……。
- ヤイル:……それでは私は工房長に盗賊を倒したことを伝えて行きます。城でまたお会いしましょう。
- カトラ:ここバルディスタでは強さこそ全てだ。ゆえに強者が弱者をどうしようと通常はクチを出したりしないのだが……。かつてゾブリスという幻術をあやつる将軍が相当な強さを誇っていたのだがひどく気味の悪いシュミを持っていてな……。以前部屋に入った時に見た光景は今でも忘れられないよ。こちらを見るあの無数の目……。さすがの魔王様も愛想を尽かしていたらしくゾブリス将軍が行方不明になっても捜索もせず放っておかれていたよ。
- ヴァレリア:お前達はブラニック採石場に巣くう盗賊どもを倒してくれた功労者だったな。そのせつは大義であった。私に用があるそうだな。よかろう。なんなりと申してみよ。
- ユシュカ:はっ。謁見をお許しいただき感謝します。私は砂の都ファラザードの魔王に仕える使者ユシュカと申します。我が主……ファラザードの魔王からヴァレリア様にこちらの書簡をお届けするよう仰せつかって参りました。
- ヴァレリア:ふむ。砂の都ファラザードか。バルディスタとは相容れぬ国だがそこの魔王がいったい何を……? フッ……そういうことか。
- ユシュカ:……いかがでございましょう? 我が主はヴァレリア様にぜひ大審門までお越しいただきたいと……。
- ヴァレリア:断る。現在我が国が最も優先すべきことはアストルティアへの再侵攻だ。魔王同士で馴れあっているヒマはない。
- ユシュカ:……大魔王になれば今よりさらに強大なチカラを得ることも可能でしょう。あなた様にとっても悪い話ではないはず。
- ヴァレリア:よほどその騒ぎに私を巻き込みたいようだが高所から見下す魔仙卿とやらも気に入らんし そやつから与えられるチカラにも興味がない。……用件はそれだけか? ならば謁見はこれまでだ。下がるがよい。
- ユシュカ:本当にそれでよろしいのですか? あなたの知らないところで新しい大魔王が生まれてしまっても……。
- ヴァレリア:くどい!! 謁見はこれまでと言ったはずだ。どこの馬の骨が大魔王になろうとも我がバルディスタの前に立ちはだかるのならばこの大矛のサビにしてくれるわ。
- ヤイル:ヴァレリア様 どちらへ……?
- ヴァレリア:……すぐに戻る。私が留守の間 城のことはベルトロと貴様にまかせるぞ。
- ユシュカ:……行くぞ。
○○とユシュカは玉座の間を後にした…………。 - ベルトロ:アーア。フラれちまったねェ。そうニラむなよ。男前が台無しだぜ。バルディア山岳地帯にある月明かりの谷……そこに行けば何かつかめるかもしんないぜ。
- ユシュカ:貴様なんでそんなことを俺たちに……?
- ベルトロ:今のはただの独り言さ。アンタらは城で誰かの独り言を聞いた。それだけだ……いいな?
- グレシア院長:まあ……。アナタがた。こんな所へ何をしにいらしたの?
- ユシュカ:ちょっと聞きたいことがあってな……。あんたここの責任者か? ここはいったいなんの施設なんだ?
- グレシア院長:あらそうでしたの……。ここは月明かりの家。私と子供達だけが暮らす小さな孤児院です。
- あっまおうさまだー!
- まおうさまー! みてみて! ぼく あたらしい ひっさつわざを あみだしたんだよ。ちょう 強いやつ!
- なによ。おねしょシウバのくせに~。まおう様ー。シウバったらきのうも おねしょしたんだよー!
- そ…そういうこと言うなよ! リズティ姉ちゃんのアホアホだいまじん!!
- ユシュカ:あれは魔王ヴァレリアじゃないか。どうしてここに……?
- グレシア院長:あら……。どうしても何もこの月明かりの家はヴァレリア様がお作りになったのですよ。
- ユシュカ:あのヴァレリアが孤児院だって!? まさか子供達をまるまると育てて食っちまうつもりじゃないだろうな……。
- グレシア院長:まあ……。アナタ そんなことをヴァレリア様に聞かれたらまっぷたつにされてしまいますよ。アナタたちお若そうだけど1000年程前に魔界とアストルティアの間で大きな戦乱があったのはご存知よね?
・はい
・いいえ
あらそう……。若い人達はもう知らないのね。
1000年ほど前。ネロドスという大魔王のもと配下の大軍がアストルティアへ攻め込みはげしい戦乱が始まったの。その後ネロドスの死と共にアストルティアでの戦いは終わったわ。でも……アストルティアとの戦が終わった後も支配者なき魔界では戦乱が続き敵味方もなく殺し合うような内乱に発展していった。当時まだ幼かったヴァレリア様は目の前でご家族を殺されたうえご自身も戦士として命がけで戦わされたのよ。 - ユシュカ:ほう……。あの魔王 思った以上に長生きしてるんだな。その後マデサゴーラという覇者が誕生し内乱は収まったけどその大魔王も死んだ今再び戦乱の時代が訪れようとしています。……ヴァレリア様がご自身にも周りの者にもたいへんお厳しいのはあの時の惨苦をもう二度と民に味わわせないため。私はあの方ほど我欲を捨てて民のために身を粉にしている魔王を他に存じ上げません。
- ヴァレリア:なぜ貴様たちがここにいる?
- ユシュカ:どうすればあなたが大魔王になることに興味をお持ちになるかと悩んだ末にここにたどり着いたのです。よろしければいかがです?こちらでファラザード産の紅茶を飲みながら互いについて語り合うというのは……。
- ヴァレリア:……運が良かったな。この場所でなければ貴様をたたき斬っていたところだ。私の弱味を握ろうとしても時間の無駄だぞ。策を弄するならもっと別のことにアタマを使うべきだな。
- ねえ みてみて~! あのお兄ちゃん まおう様に フラれちゃったみたいね!
- カッコいいのにかわいそうね!
- そうね。でも ああいうプライドがたかくてめんどくさそうな男のヒトってまおう様のタイプじゃないのかもしれないわね!
- ユシュカ:まさか俺のことじゃないよな……?
- あっ お兄ちゃん。げんき だして! あなたけっこうカッコいいし……えっと……このさきいいことあるわよ!
- ユシュカ:……はげましてくれてありがとうよ。君達ももっと大人になれば俺の魅力を理解できるようになるさ……。ところでお嬢さん。俺はあの魔王様と仲良くなりたいんだがまったく心を開いてもらえなかった。どうしたら魔王様は俺に心を開いてくれるだろうか? 知恵を貸してくれないか。
- まっ! あなた意外とコンジョーあるのね! いいわ! 教えてあげる! 女の子はね…………女の子はみんなおかしが大好きなの! やきたてのフルーツパイをつくれば まおうさまもニコニコになるわ!
- ローゼったらなにいってるの! まおう様はおかしよりキレイな宝石が好きに決まってるわ!
- お前らふたりとも自分がほしいものをいってるだけじゃねーかっ! まおうさまがそんなモンほしがるもんか! まおうさまならきっと でんせつのぶきをほしがるはずだぜ! はかいのつるぎとか みなごろしのけんとか!
- ユシュカ:やれやれ……。こりゃ面倒だが魔王様の好みをひとりひとり聞いてまわるしかないか。よし。何を贈ればヴァレリアがよろこぶのか子供たちに話を聞いてみようぜ。
- リズティ:さいきん お花あまり咲いてないから かんむりはあきらめて ブレスレットをつくろうかな。
そんなのおしゃれさがグッと上がるキラキラの宝石に決まっているじゃない! あっでも まおう様のチカラなら山をまっぷたつにして宝石なんていくらでも手に入れられそうよね……。まおう様でも手にいれにくいもの……? うーん 何だろう……。
どうやら リズティに聞いてもヴァレリアのよろこぶ贈り物はわからないようだ……。 - ローゼ:つきあかりのいえは ビンボーこじいんだけど みんなも いんちょう先生もいるから 毎日とっても楽しいよ!
まおうさまの よろこぶプレゼント? そんなのあま~いフルーツパイに決まっているじゃない! ……あっ!でも まおうさまはフルーツパイよりもお肉料理のほうをおいしそうに食べていたわ。甘いものあんまり好きじゃないのかしら? あんなにおいしいのに……。
どうやら ローズに聞いてもヴァレリアのよろこぶ贈り物はわからないようだ……。 - ヒョード:僕とギャビィは年長組だから子供たちの面倒を見ているんだけど……。ローゼはなんでもクチに入れちゃうし アリスタは気付くと吹っ飛んでるし シウバはケガばかりするし……はぁ……。保護者っていうのも楽じゃないね。まぁキライじゃないけどさ。
えっ 魔王様がよろこぶ物? 魔王様は馬が好きだから馬のおしゃれ装備とか……あっ! でも女子たちが魔王様の馬……アイシクルの尻尾を三つ編みにしちゃった時 魔王様ちょっと悲しそうだったし……。馬具やエサには魔王様なりのこだわりがあるかもしれないしなあ。う~~~~ん…………。どうやら ヒョードに聞いてもヴァレリアのよろこぶ贈り物はわからないようだ……。 - ギャビィ:アタシ ヒョードと同じ年長組なんだけど小さい子の面倒見るのうまくないんだよね~。アタシはこの家の雨漏りを直したり遊び道具を作ったりするほうが性に合ってるみたい。外のブランコ見た? あれ アタシと院長先生で作ったんだよ。スゴイでしょ!
ふーん。魔王様にプレゼントねえ。アタシだったら工具とか塗料とかがほしくなっちゃうけど……。魔王様はチカラが強すぎて細かい作業向いてなさそうだしねー。ごめん! わかんないや! - アリスタ:あははー! アリスタあそぶのだいすき! このまえはブランコでいっかいてんして いんちょう先生に おこられちゃった! そのまえは しーそーで おそとの木よりたかくとんで おこられちゃったし……こんどはなにして あそぼうかなあ!?
えっ まおーさまにプレゼント!? それって とってもすてき! でもなにがいいかなあ!? そうだ! まおーさまが アリスタにしてくれるみたいに たかいたかいしてあげたらよろこぶんじゃないかな!? - シウバ:フゥーッ! ハァーッ! ……おねえちゃん しずかにしてくれよ。いま おれは せいしんとういつ中なんだ。おれ しゅぎょうしてちょう強くなって まおうさまといっしょに たくさん てきを やっつけてやるんだ!
そんなの強い武器に決まってるだろ! はかいのつるぎとか みなごろしのけんとか ……あっ! ま…まおうさまに プレゼントってことはお前もまさか まおうさまのこと……! ずるいぞ! ちょっとオトナだからって!! - デメトリ:わあ よその人が来るのひさしぶり! この前はベルトロっていうヘンなおじさんが来たけど……。あなたたちは もう少しマトモそうだね。後でいろいろ外の話を聞かせてほしいな!
えっ 魔王様がよろこぶ贈り物? それならバルディジニアっていう花がよろこばれると思うよ。魔王様はその花をながめている時 懐かしいような悲しいような不思議なカオをしていたんだ。でもそれはとても優しいカオだったからきっとバルディジニアの花が好きなんだと思う。その花はなんてことのない普通の花なんだけど……。最近はこの辺りに花がぜんぜん咲かなくなってしまったんだ。きっと魔王様も寂しがっているはずだよ。バルディア山岳地帯の北部 ターボル峡谷ならまだ花が残っているって先生が言ってた。そこになら咲いているんじゃないかな。 - ユシュカ:ふむ。確かにこの辺りには……なるほど。この案には目があるかもしれないな。○○。この坊やの言っているターボル峡谷って場所へ行ってバルディジニアの花を探してみようぜ。
- デメトリ:あっ! おねえちゃんたち待って! お花を手に入れられたらもういちどこの孤児院に戻ってきて! いい? やくそくだよ!
- バッチュ:うう……。もう動けないッチュ……。このままじゃ おなかペコリんぐで死んじゃうッチュ…………。……なんかヘンなカオをしたまじょくのゲンカクまでみえてきたッチュ。ボクはもうダメみたいでチュ…………。……ってあんたしゃん ホンモノの生きてるまじょくじゃないッチュか! やった~! 助かったッチュ! あんたしゃんならそのジャマな岩をなんとかできるかもしれないッチュ! もちろん手をかしてくれるッチュよね!?
・はい
・いいえ
ありがとうッチュ! じつはこないだの らくせきで きょーこくをのぼるための お水のでぐちがふさがれちゃったでチュ~! このジャマな岩はボムボムの玉っていうモノを投げつければこわすことができるッチュ! ボムボムの玉はこのへんにいる ばくだん岩・強を倒すと手に入るッチュよ。ばくだん岩・強には悪いッチュけどよろしく頼んだッチュよ! - ○○は少し離れた場所からボムボムの玉を岩に投げつけた! なんとボムボムの玉が爆発し岩が壊れた!
- バッチュ:わーい わーい! ありがとうッチュ! このお水プッシャーの上にのれば高い所にのぼることができるッチュ! この先にもおなじように岩にふさがれたお水ブッシャー! のでぐちがあるかもしれないッチュ! もしそんな岩を見かけたらここみたいにこわしておいてくれると助かるッチュ! よろしくッチュよ!
- シウバ:あっ! あのお兄ちゃんたちもどってきだぞ! ローゼはやくしろよー。
- ローゼ:え~!もうきちゃったの~!? ちょっとまって~!
- ユシュカ:……ん? あいつらどうしたんだ。
- リズティ:うんうん! ちゃんとお花とってきたみたいね! それちょっとかりるわよ。
リズティは○○からバルディジニアの花をぶんどった! - ローゼ:か…かきおわったよ~! 私がさいごだよ。
- ユシュカ:なになに…………まおうさま。お兄ちゃんたちとなかよくしてあげてください。みえっぱりだけど やさしいお兄ちゃんです。……まおうさまへ。このお兄ちゃんはたいぷじゃないかもしれないけど いいひとだからやさしくしてあげて……。……なるほど。お前たちみんなでこれを書いてくれたのか。内容は引っかかるがありがとうな!
- リズティ:いいの。気にしないで。こんどくる時に高級なおかしなんかもってこなくてもいいのよ。
- ユシュカ:…………………………………。
- リズティ:よし……。あとはお花と手紙にこうしてリボンをクルクルっと巻いて……。はい! できあがり。まおう様と仲良くするための仲良しセットよ。
- ローゼ:キレイにできてるでしょ~! リズティはおおきくなったらおはなやさんになるのよ。
- ユシュカ:ああ よくできてるな。これならあのおっかない魔王も気に入ってくれそうだ! さて……と。この花と手紙で氷の魔女様の気持ちも溶けてくれるといいんだがな……。まあやれるだけやってみよう。さっそくこいつを持ってバルディスタ城へ行ってみようぜ。
- ヴァレリア:また貴様らか……何しに来た?
- ユシュカ:魔王ヴァレリア様。いかがです? 先日の件 その後 お心変わりはございませんでしょうか?
- ヴァレリア:……貴様もくどいな。何度来たとて私の心は変わらんぞ。
- ユシュカ:私も女性にしつこくするのは本意ではないのですがね。我が主はそれほどあなた様を見込んでおられるのです。
- ヴァレリア:冗談はそれが通じる相手に言え。これ以上食い下がるというのなら我がバルディスタへの宣戦布告とみなすぞ。
- ユシュカ:それは困ります。ところで……前回はこちらもぶしつけでした。本日はこのような手土産を持参したのでぜひ受け取っていただきたい。
- ヴァレリア:なるほど…………。フッ。貴様らがあの子たちにここまで気に入られてるとはな。
- ユシュカ:お気に召していただけたようで何よりです。
- ヴァレリア:……だがバルディスタをなめるな。私はこんな物で懐柔されたりはせん。
- 謁見中のところ申し訳ございません! 失礼いたします!
- ダボウ:何事かッ! 謁見中に無礼であるぞ!
- はっ。ですが火急の件でして急ぎご報告をばと……。
- ヴァレリア:よい。申せ。
- はっ。じつはバルディア山岳地帯にある月明かりの谷の方面で魔瘴が大量に発生しているようなのです!
- ヴァレリア:月明かりの谷だと……? わかった。お前は急いで魔瘴対策部隊を向かわせろ。私は先に行く。馬を引け!
- はっ!
- ユシュカ:おい聞いたな。月明かりの谷といえば孤児院のある方角だ。俺たちも急いで向かうぞ。間にあってくれ……!!
- ベルトロ:魔瘴の霧がこんなに……。魔王様! ここは危険ですのでさがってください! クソッ! 飛び込みやがった! こんな濃密な魔瘴の中でまだ生きてると思ってんのかッ!? ヴァレリアに何かあってみろ……! そしたらまず俺が矢面に立たされるじゃねぇか……。冗談じゃねえ!! 出世すりゃおいしい思いができると思ってここまで踏ん張ってきたってのによォ!
魔王様! ご無事ですかッ!? - ヴァレリア:私はいい……。早くこの子の手当てを……。
- ヤイル:ヴァレリア様ーーーッ! おケガはございませんか!?
- ヴァレリア:……ヤイルか。
- ヤイル:この付近で魔瘴が噴出したのでしょうか。こんなになるなんて……ヴァレリア様気を落とされませぬよう……。ああ……まだ生きている子がいたんですね。よかった。早く手当てをしましょう。まずはこの回復薬を飲ませて……。
- ヴァレリア:ヤイル待て。その回復薬……まずは私が飲む。
- ヤイル:い…いえ。ヴァレリア様よりその子のほうが重傷ですから……
- ベルトロ:アイツがヴァレリア様を後回しにするなんて珍しいな……。
- ヴァレリア:いいからよこせ。
- ヤイル:いけませんッ!!
- ヴァレリア:ヤイル……これはどういうことだ?
- ヤイル:こ…これは薬の中身がいつの間にかすりかえられていたとしか……。そ…そうだ! あいつらです! この時期に我が国を訪れたよそ者が犯人と考えるのが自然ではありませんかッ!
- ヴァレリア:こやつらとは少し前にここで会った。それゆえ私とこの孤児院の関係を知っていてもおかしくない。そこにいるベルトロには以前院長が腰を痛めた時この孤児院の世話を頼んだことがある……。それ以外 私は孤児院のことを話していない。そこでだ ヤイル……貴様はなぜこの孤児院が私に関係あると思ったのだ?
- ヤイル:ヴァレリア様! 私の忠誠を疑うのですか!?
- ヴァレリア:貴様の忠誠心は疑ったことはない。だがそれで貴様が過ちを犯さぬというわけではあるまい。……魔瘴石を使い 事故に見せかけ皆を殺したのだな ヤイル。
くっ…………! - ユシュカ:魔王ヴァレリアッ! コイツは俺たちが相手をする! だからあんたは子供の手当てを早くッ!!
- ヤイル:クソッ! 私の邪魔をするなッ!!
バルディスタに害なすゴミどもめ! 私が皆殺しにしてやるッ!! 我がバルディスタに……ヴァレリア様に栄光あれェええええええッ!! - ヤイル:グハッ…………。
- ユシュカ:おい! 子供は大丈夫か!?
- ヴァレリア:ヤイル……なぜこんなことをした?
- ヤイル:ヴァレリア様がおかしくなってしまわれる前に私がなんとかせねばと……!
- ヴァレリア:何を言っている?
- ヤイル:あの日……私は見てしまったのです。魔王様がここを訪れているのを……。あの孤児たちと話している時のヴァレリア様はまるで戦を忘れてしまったかのような ふぬけた目をされていたッ! 冷厳で強く美しい……死を運ぶ氷の魔女と恐れられた魔王様を奴らは堕落させようとしたんだッ!! ヴァレリア様は! 孤高で! 非情で! 氷のように冷たく……強くあらねばならんのだ!!
- ユシュカ:貴様ッ……! そんなくだらん理由であの子らを……!
- ヤイル:くだらないものかッ!! 奴らが生きていれば魔王様の弱点としていずれ思わぬ災いを招きよせるだろう! だからァ そうなる前にバルディスタに仇なすゴミどもを魔瘴で掃除してやったんですよ! ヒヒヒッ……ヒッ……イェーヒェヒハハッ!!
- ヴァレリア:そうか。その理由に嘘は無いのだろう。だが…………災いを招いたのは貴様だッ!!
- ヤイル:ヴァ……レリ…………。
- ヴァレリア:ヤイルが生まれたのは国境付近の小さな集落でな。他国から侵略を受けて滅ぼされてしまったが……その時部隊を率いて駆けつけた私が敵軍に殺されかけていた幼いヤイルを助けたのだ……。
- ユシュカ:……その石は子供たちの?
- ヴァレリア:ああ……墓標だ。ここはかつて私と共に戦った仲間たちの墓場だ。院長にどこまで聞いたかはしらんが1000年ほど前激しい戦乱があってな。その頃まだ幼かった私はろくでもない傭兵どもに拾われて他の子供だちと一緒に捨て駒みたいに戦わされたのさ。バニト ディセル ルチオ タチアナ スーゴ……。生まれた国は違ったが皆大事な仲間だった。仲間たちとは戦が終わったらみんなで安心して暮らせる家を作ろうとよく語りあっていたよ。だが生き残ったのは私ひとりだった。彼らはただ仲間たちと静かに暮らすことだけを願っていたのに……。ファラザードの使者とやら。子供たちの花と手紙はまだ持っているか?
- ユシュカ:ああ…………。
- ヴァレリア:私が魔界統一を果たしこの乱世を終わらせよう。……貴様の主とやらに伝えておけ。魔仙卿に会って闇の根源のチカラ 我がものにしてやると。私は準備ができ次第大審門へ向かう。そこで再び会おう ファラザードの者たちよ。
- ベルトロ:色々とありがとうよ。大きな声じゃァ言えないが俺は現状でアストルティアに侵攻するのは反対だったんだ。今のバルディスタじゃあアストルティアとの戦は長引き泥沼化しちまうだろうよ。そうなったら1000年前の戦の二の舞だ。俺は魔王ヴァレリアが大魔王になって魔界統一を果たしたうえでアストルティアに攻め込むべきだと考えていたのさ。ってなワケでこれからは晴れて敵同士だ。もう協力することも無いだろうよ。手伝ってくれて感謝するぜ。
- ユシュカ:……この国でやるべきことは終わった。お前もよくやってくれたな。これはほうびだ。受け取れ。
もうバルディスタに用はないな。次はいよいよ俺の仕える国ファラザードの王に会わせてやる。ファラザードはバルディスタ要塞を出てゲルヘナ幻野を横断して南に行ったジャリムバハ砂漠に築かれた新興国だ。……行くぞ。
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